HOME > 特集コンテンツ >

カキキン中嶋均さんインタビュー

カキえもん生産者 中嶋さんってどんな人?

北海道の厚岸町にあるカキキン有限会社生産者の中嶋さんは、実家が水産業を行っていましたが、若い時は継ぐ気はありませんでした。 ある時「道民の船」という、道内各市町村の男女を集め、上海や沖縄を回る企画を見つけました。上海にぜひとも行きたかった中嶋さんは乗船に必要だった漁協合青年部に入ることに。 それがきっかけで漁協の人との繋がりを作ります。そして、25歳のときに厚岸の牡蠣がほぼ全滅してしまう事態を直視し、改めて地元に貢献したいと考え牡蠣漁師としての道を歩むことになったのです。 船に乗ったときの中嶋さんは、寡黙で渋く「海の男」の姿そのものですが、本当はユニークで茶目っ気のあるやさしい人柄です。

カキえもんとは?

カキえもんの旬の時期は12月〜2月。 厚岸では10月と5月に牡蠣祭りが行われています。実はこの旬な時期にとれた牡蠣が食べられるのは5月の桜・牡蠣祭りの時期。 「10月の牡蠣祭りと比べると、5月に開催される桜・牡蠣祭りの牡蠣の方が身がふっくらとしていて濃厚で美味しい。」と中嶋さん。 そんな特長があるカキえもんは、マルえもんより美味しいのでオススメとのことでした。

たった1%しか生き残らない時期もある

中嶋さんはカキえもん養殖の第一人者ですが、養殖は決して簡単なことではないそうです。 たくさん採れる印象の牡蠣ですが、実は生き残れるのはほんの僅か。 平均10%しか生き残れないのです。悪い年だと1%しか生き残れない場合もあるとか。 厚岸には約120人もの牡蠣漁師がいますが、カキえもんを育てているのはその中でもわずか30人ほどです。
湖でじっくり育て沖に移すと実が大きく美味しくなる
厚岸の牡蠣は湖と海で育ちます。 まず種苗センターで大きさ3mmほどの牡蠣の赤ちゃんをじっくり育て、ある程度の大きさになると今度は湖へ。 厚岸の湖は、海水と淡水が入り交じる湖です。 牡蠣の餌であるプランクトンが豊富に含まれる海水に比べて、湖は餌があまりなく牡蠣の生育には厳しい環境です。 海水の方が牡蠣には良いですが、早めに海に出してしまうと小ぶりで深みのない牡蠣に仕上がってしまいます。 日本の牡蠣は育てた年数分大きくなるため湖でじっくり育て、ちょうどいい大きさになったところで海水へ移します。 その見極めは中嶋さんにしか出来ません。 その絶妙なタイミングにより美味しい牡蠣に仕上がるのです。

厚岸の海を味わう

一番美味しい食べ方はなんといっても生。 スーパーで売られているむき身は、洗浄されて塩水につけられています。 殻付きの生牡蠣は、牡蠣が生まれ育った海水がたっぷり入っているので、海ごとに違った味わいがあります。 中嶋さんによると、海の味がたっぷり染み込んだ汁と身を一緒に食べるのがカキえもんを一番美味しく味わう方法だそう。 カキえもんは寒冷な厚岸の海水をたくさん吸っているのでカキえもんしか出せない旨みの強い味わいを持っています。

中嶋さんの仕事場

厚岸でひときわ目を引く建物がカキえもんを生産する中嶋さんの仕事場。 海に囲まれたおだやかな町にヨーロッパ風の建物が建っています。 中嶋さんのご家族とあたたかい従業員さん達が牡蠣を丁寧に洗い出荷しています。 2017年には2階にカキえもんと美味しいお酒が味わえるオイスターバーをオープン予定だとか。 最近、ウィスキーの蒸留所が厚岸に出来たこともあり、中嶋さんは牡蠣づくりだけでなく、厚岸を観光地としても盛り上げようと様々な取り組みをされています。

中嶋さんの商品一覧